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"Commentary"

By. JUNYA

JUNYA様 御依頼 表紙.png

Zemeth 1st EP "LONELINESS"

・Zemeth Loneliness 解説

1.VERMILION FAREWELL

本当は歌謡曲的単音リフから始まる予定だったけど、急遽イントロに泣きメロを入れました。やっぱりオープニングは泣きから入りたい。
今作は全体的にサブスクで聴かれやすい音楽的なものを意識していて、今作からなるべく曲の長さを短くしていこうという考えがあります。
ただ泣きイントロを入れないと3分ちょっとしかないので流石に短すぎるので急遽足しました。欲張りさんだわね。
実はこの曲Bloody Cumshotの没曲で、Bloody Cumshotにしてはあまりにもメロ過ぎるという理由で没にしました。
メインのサビメロは確か15歳の時にニンテンドーDSのバンブラで打ち込んでいたメロディーが元になっています。とてもイースミュージック。
ガキの僕と大人の僕の共作という事です。名探偵のコナン君的な感じかもしれません。未来少年ではないです。
間奏はとにかくコンパクトに緩急を付けクリシェの泣きを詰めた感じです。うーん結局ファルコム。
そういえばアウトロも後から急遽付け足したものでした。チェンバロが鳴りながらぎゃーぎゃー言った後なんか言ってますけど気にしないで下さい。
それをやった方がアウトロのギターとヴァイオリンのメロが際立つ気がしたんです。実際勢いが凄いと思います。
昔実家のウォシュレットが壊れて止まらなくなった時の噴射された水の勢いに似ている気がします。その時僕は泣きながら停止ボタンを連打していました。
皆様は停止ボタンを押さずに再生しまくってくださいね。

2.狂愛LONELINESS

なんか19歳くらいの時に解説してた気がするんですけど記事が見つからない…
編曲しつつ懐かし過ぎて具合悪くなった曲。15歳~16歳の時プロトタイプを作り、
17歳の時歌詞とボーカロイドをつけ、17歳の時にリメイクした曲を27歳でリメイクした曲が今作。リメイク商法はファルコム譲り。
原曲を作っていた時の思い出としては、同級生に曲作ってるの?と訊かれ俺は今スランプなんだよ!!!プチギレてた思い出しかないです。
絶賛爆風スランプ中だった少年はサンホラだとかDark MoorやTUBEの灼熱らぶに影響を受けた今作を作り出しました。
そんなこの曲、非メタルファンにも多く聴いて頂き、ゴシック&ロリータな女の子、インタビューをして頂いた企業の方にも知って頂いていたり
なんならこの曲がきっかけでメタルに目覚める人まで居るそうです。人の人生を狂わせてしまった、、、
前置きが長くなりましたが解説です。従来の原曲の形をなるべく崩さず、間奏やイントロのメロディーに少し手を加える感じのアレンジにしました。
というのも原曲が僕の中では完成形に近かった為、これ以上いじいじくりくりまわす所が無かったのです。
あと大きな変更点としてはキーが思い切り変わっています。間のオルゴールを挟み更に転調しています。
原曲を音域バケモン(ボーカロイド)に歌わせていたので人間用に調整する為でした。
これは歌って頂いたnayuta様と相談しつつ最終的にこの形に落ち着きました。本当にご協力頂き感謝しか無いです。
この曲がこれだけ美しく生まれ変わったのは歌手のnayuta様とアートワークの皐月 恵様の功績が大きいと思います。
ボーカルさん探しにかなり悩んでいた頃にnayuta様を知り、声質がこの曲に最適だと思いお願いしました。
実際アートワークを担当して頂いた皐月 恵様のイラストの女性とnayuta様の声のイメージがピッタリ合致している気がします。
二人の天才と僕ちゃんみたいな感じでとても恐縮しているのですが、Zemethももっと成長出来たら嬉しいですね。
今後は全編クリーンボイスの楽曲も増えていくと思うので、まず第一弾として狂愛ロンリネスを今後もよろしくお願い致します。

3.EPHEMERAL SNOW MOON FLOWER

儚き雪月花の貴方という楽曲で、これは18歳になったばかりの時自動車教習所に通いながらシコシコ作っていた楽曲です。
最初はクリスマスソングのつもりだったんですけど、

歌詞が不妊を題材にしたものになってしまい18歳の自分が相当拗らせていたのが手に取るようにわかります。
コンセプトは"ロマンシング冬メロディックスピードいい日旅立ち"です。たしか。
イントロからイトケンってるメロディーでAメロまで進むみんな大好きなやつです。ヴァイオリンを前面に出すアレンジは正解だったと思います。
原曲よりも冬感、美しさ増しな具合で、ただヴォーカルが叫びまくるようになったというZemethでありがちなメロスピデス(?)です。
なんでいい日旅立ちかってサビメロが間違いなくそれを意識しているからです。改めて聴くと山口百恵さんの顔が浮かびますよ。
ただ如何せん歌詞がヤバいので、いい日旅立ちの様な悲しみの中の未来への希望的な感じではなくドス黒いなにかの情景が浮かぶと思います。
どこからそんな歌詞が思い浮かんだのか謎で仕方なかったのですが、

近い時期に作ったRed Sky Of Nostalgiaもドメスティックバイオレンスの歌なので、まぁ、、、
個人的お気に入りポイントは間奏のシンセ、シンセ&ギターユニゾンパートの裏に流れている泣きメロキラキラピアノですね。
これ本当に好きすぎて一番最後にも単体で入れたっていう記憶があります。これ聴きながら白飯10杯食べました。2500キロカロリー。美味いなぁ!
最後のネオクラシカルパートは原曲ではもう1ループ多かったのですが、コンパクトにする為に悩んだ結果ピアノオンリーのフレーズを削りました。
このパートは当時ネオクラシカル神社っていうのを初めて見つけた時、あのイントロに影響を受けたフレーズです。
ああいった非メタルヘッズにも届くメタルっていうのがZemethの目標でもあったりします。
なんかよくわからんけどかっこいい!!って特に中高生に思わせられたらいいですよね。難しいんだなぁ。


4.DOMINANT MISTRESS
イントロが強烈だからか意外と人気のある曲になりました。今後はこれくらい暴れん坊なヴォーカルスタイルを増やしていってもいいかもしれぬ。
1曲目同様Bloody Cumshotで採用する事をを想定して作っていたのですが、

思いのほかシンフォニックでネオクラっぽくなってしまったのでZemethで採用する形になりました。
丁度この曲を作曲/レコーディングしていた頃にブラダリのTrevorが亡くなり、

バッキングのリフや歌いまわしにリスペクトを込め少し意識していたりします。
Zemethでは珍しい曲構成になっており中盤にもヴォーカルが入ってたりと、歌で全体を引っ張っていく構成になりました。
とにかくバッキングギターが動きまくっていて録音は大変でした、たぶん酢とかかけられたイモムシくらい動いてる。
確か作曲自体はすんなり進んで2日くらいで原型が完成したはずです、プロトタイプはサビがロシア民謡的コード進行かつアナール・ナスラック風のブラストビートトレモロリフになっていたのですが、Zemeth的にはこういうサビの方が向いていると思い作り直しました。
イントロのヴァイオリンと絶叫がうまい事絡み合って美味しくなりましたね、

サブスク黄金時代の今イントロで心を掴むのが大事らしいのでそこは少し意識しました。いつも大事にしてますが特に。
ブラダリちっくなメロデスにヴァイオリンを絡ませたら絶対美味いやろと思い実践した次第です。こういうのは次作からもやっていきたいです。
ドラムなんかはイントロとサビ辺り若干Dビート風というかハードコアっぽいフレーズにしていたりします。気持ちいい浮遊感がある感じ?んーこの表現だとなんか危ないものやっている文章みたいだな。
間奏はいつものネオクラパーティーといった感じで、それに続くキメでArch Enemy風の小室進行メロが出てきます。いつものごちそうです。ご馳走様でした。
ラスサビは403のBlaze of lifeのサビっぽくしたかった。ドラマティック展開。
歌詞はまぁよくわかんなくなっちゃったんですけど、タイトルのまんまです。既婚者には手出しちゃあかんです。別に自戒の念とかそんなんじゃないです。よ。
僕は清純派なんで。清涼飲料水男子的な。さわやかでしょ。ただのペットボトル症候群やんけ。

5.FLOR DE NIEVE

これは3rdアルバムに収録するつもりだった楽曲だったのですが、なぜかこのアルバムには合わんなぁと思ってハブられちゃった子です。仲良くしてあげてください。
どうしてもミドルテンポで曲を作るとサビで走りたくなっちゃうんですよね、過去曲だとLAVENDELとかLAGUNAとかと同じ系統です。これはダメな癖だ。
Zemethでは要所要所に3拍子を組み込むことが多いのですが、この曲は珍しく全編3拍子です。個人的に全編3拍子没になる確率高いので新感覚な感じですね。
影響元はイースVIIIのEroded Valleyという曲で、この曲にとんでもない衝撃を受けて作りました。でもなんか世界樹の迷宮の古代さん曲っぽかったりもします。
元がゲーム音楽的なので全編オーケストラサウンドとかでも映えそうな曲調ですね。そんな豪華な事出来るかわからんのですけども。
個人的に気に入っている個所で言えば、やっぱり間奏とかになるかもしれないです。王道進行のギターフレーズ→Aメロにギターソロを被せる感じ。
ここら辺は適当にギター弾いてたら生まれたフレーズで、泣きまくってて最高ですね。意外とベースもうねうねしてて主張激しいです。
こういった幻想的な雰囲気のメロデス曲はもっと作っていきたいです。ZABADAKをメタルにしたような。
冬の大自然!北海道!サイコー!って感じの曲にしたかったのでこういったタイトルや歌詞になりました。今作は雪月花とか雪の花とかって曲名の曲が2つもあるんですよね。
実際北海道の冬はまじで死を覚悟するレベルでヤバいんですけどね。僕は毎年冬の夜中の3時とかにチャリこいで派手にコケたり雪に埋まって泣いたりしています。辛いです。
でも一番やばいのは雪解けの頃なんですよね、まじで世界が汚くなる。僕の荒んだ心とお揃いだよ。

6.SCARLET OBSTACLE -Shriek of the Melodies-

3rdアルバムからのインストリメイクです。SCARLET OBSTACLEは本当に僕の曲の中でも勢いが凄い楽曲で、個人的にも気に入っております。
もう既にこれは解説しているのであまり書くことが無いのですが、まぁ大切なことを再度言うとしたら
18歳の時机に向かってM字開脚しながら出産した楽曲という事だと思います。これは本当に大切な情報ですね。
そういう成功体験があったものですから何度かM字開脚しながら作曲に励んでいるのですが、なかなかそういうときに限って良い曲は生まれてきません。謎ですな。
あと昔の解説文から引用するならば"僕が崇拝しているイース6の“MIGHTY OBSTACLE”から拝借したOBSTACLEを曲名に使った曲"という事です。
それくらい18歳の時の自分にとって衝撃的で、今も思い入れのある曲だったりするのです。
曲構成は本来の形と変わらず、単純にサウンドがパワーアップしています。やっぱこの曲はインストが一番合うなぁ!
そういえば、この曲はバッキング録り直してリードギターだけ3rdの時のままなのですが、その時のギターのPUがEMGで、バッキングとEPの他の曲は全部Seymour Duncanなんですよ。
個人的にリードギターはEMGが好き疑惑あるんですけど、ダンカンとどっちがいいのかめちゃくちゃ悩んでいます。という唐突なお悩み相談室。
とにかくそんなことは置いといて、楽曲自体はラスボス曲ぽさに拍車をかけ、メロディーもさらに際立った感じがしますね。
個人的に少し気になるフレーズはすり替わっていたり、バッキングにも変化があったりします。
本当にこういうラスサビが強い楽曲はこれからも量産していきたいですね。やっぱりサビこそ命だと思っています。あとイントロ!
まぁAメロもドラマティックにしたいし、Bメロもサビに繋ぐために大事だしなぁ…全部大事でした!!!!!!!!!!!
こんなんだから全編サビみたいな曲になるんですよ、、これからは緩急も意識していかんと。

 

zemeth_N_jacket.jpg

Zemeth 3rd Album "NOSTALGISM"

・Zemeth NOSTALGISM 解説

1.ORIGIN
あなたはもう忘れたかしら赤い手拭いマフラーにして…でお馴染みのコード進行から始まる今作。
オリジン≪原点≫なのにCDプレスの納期3日前にめちゃくちゃ焦りながら作り始めて2時間で完成した曲。
なぜかORIGINとNOSTALGISMという最初と最後の曲はめちゃくちゃギリギリで完成したわけです。体から色んな液体がはみ出ていたのを覚えています。
よくあるトラック1からの~~?キラーチューン!!dkdkdkdkdkをやりたくて作った曲なのですが、僕は必ず四度進行でアルバムのスタートを切りたい、
もしくはなんなら全曲四度進行でいい!くらいの拘りがあるにもかかわらず、赤い手拭い進行で始まるというアスペ(ぼく)ブチ切れソング。
正直コード進行に対する拘りはもう捨てたい。
とかまぁ言っといてすぐ四度進行の泣きヴァイオリンが出てきちゃってお茶目な一面も見せたところで、トラック2“マーメイド・オブ・オホーツク”のオルゴールイントロに繋げちゃうっていう。
ちょっと唐突な展開だけどこういうムッツリなの好きよね。

2.MERMAID OF OKHOTSK
Zemeth史上最強のイントロから始まるド変態キラーチューン!!
原曲は18歳の時めっちゃメンヘラのふりをしてたときにしこしこ作っていた曲です。
コンセプトを言うならばクサいを超越してより美しくみたいな。
結局クサメロとか美旋律の定義なんて人それぞれで、僕がやばいメロディーって勝手に喚いてるだけなんだけど、
この曲はどちらの要素も最高潮に持ち合わせている楽曲だと自負しております。
個性ってこういう風に出していくのが正義なんじゃないかな。もう本当に大好きなイントロからのイースの“SILENT DESERT”系のAメロ、そして歌謡曲臭くなるBメロ。
2度泣き泣きのフレーズを繰り返す感じはIMPERIO“Voy A Tu Encuentro”から影響を受けています。
サビメロはもちろん四度進行、やっぱりこれキメないとイケない!!しつこいくらいに泣きます。
シンプルに心に訴えかける感じで。間奏なのですが、今作全体に通して言える事ですが意識はしていなかったのだけどDark Moorっぽい!!
ダレないように長くなりすぎずしかし濃くがモットーです。ラスサビで同じメロを2回繰り返すのも面白みがないと思って波の音で曲をぶち切ってからの激泣きアウトロです。
このメロディー好きって言って下さる方も居て嬉しい!!
テンポチェンジがある訳ではなく、淡々とメロディーをぶちかますというZemethのスタンダードなスタイルですが、実験的な要素も沢山詰まっているのでそこに気がついてくれる人が居れば最高!
Aメロの歌詞に色んな言語使ってて、早速ロシア圏内の方から反応あって嬉しい! 思いもよらぬところで自国の言語見つけたら嬉しくなりません?

3.BLACK AND WHITE WOLVES
コンセプトは“北欧風ジャパニーズキラキラ☆あ、ちょっと待って!歌謡曲の心を忘れちゃイケな~い!!そうここは真冬の北海道、男は皆ベッドの中では狼よエディション”です。
去年オーストリアで山登った時(真夏)オオカミがはしゃいでて可愛いな~と思ったからオオカミの歌を作ってみたっていう中々おませさんな曲です。
実は僕はキラデスってあんまり聴かなくて、ベル系の音もあんまり意識して入れたりしないのですが、この曲は結構意識して入れています。
真冬の北海道に全裸で投げ出された時このBPMくらいの勢いで命乞いするだろうなっていう感じの心地良い疾走感。キャッチーで頭にこびり付く様なメロとリフ。
Zemethの中でも比較的取っ付きやすい楽曲に仕上がったと思います。イントロの展開は個人的にもよく出来た!と思います。
サビがサンホラの“死せる英雄達の戦い”のラスサビ辺りに似ている気がするんだけど多分気のせいだと思います。鬼ヒロイックで良い感じ。
あと一番の拘りは間違いなく何重にも重ね重ねギターソロのミルフィーユですね。ドラマティックな展開が好きな人にはハマるのではないでしょうか。
ちょっとイエテボリ風味で締めるのが乙な感じ。アウトロのフレーズがちょっとラテン香っちゃうのは季節感間違えただけです。

冬でもバンTみたいなね。うん、画面の前の君のことを言っているんだよ。僕も仲間さ!

4.VIRGIN DOLL NEUROSE
COBRA SPEED VENOMみたいな曲名を意識したけどパワーワード感が足りなかった。1stのBLOODY FROZEN COSMETICSは結構海外からツッコまれててウケた!って喜んでいました。
シンフォニックデスにメロブラ的な要素を入れた楽曲。裏で結構な頻度でトレモロリフが鳴っていたり、歌い回しもちょっと金切り声風の高音と低音グロウルで攻めてみたりしています。
鬼シンフォニックなイントロからのメロいリフの畳み掛け、この楽曲の魅力は静と動で彩られる美しいエクストリームさだと思っています。
正直抑揚つけるよりも攻め攻めな曲が好きなのですが、この曲は中々大満足な出来です。特にAメロのリフが大好きで。
ちょっとジブリ臭いドラマティックなサビが聴きどころだと思います。正直どちらかというとドラスレファミリー的な古代祐三節を意識したんだけど、本当自分でもよくここまで練れたなぁと思います。
ギターよりもピアノ映えするフレーズですね。間奏はネオクラ風味でスウィープでスウィートな感じ(?)
途中ヴォーカルが入る箇所はUnderthreat“DEATMOSPHERE”のBメロ?からアイデアを得たり得なかったり。
気に入ってるので一番最後にも登場しています。
グロウルで歌うと開放的になる性癖なので、「Please fu〇k me my master」「Tears flow from my v〇gina」なんて小っ恥ずかしい歌詞を一生懸命歌っています。
何事も一生懸命ですよいつも。僕はカラオケで家族の前でホルモンの爪爪爪を歌った男なので怖いもの等無いのです。

5.RED SKY OF NOSTALGIA
今更特に言うことも無い17歳の時の楽曲です。
ただこの曲が無かったら今哀愁歌謡だなんて自称しなかっただろうし、“ノスタルジア”の儚さというものにここまで執着しなかったと思います。
時は遡る事17歳の時、当時歌謡曲にドン嵌りしていた僕はトワエモア“愛の泉”の鬼の様な激臭Aメロに魅せられこの曲を作り始めました。
丁度この頃今僕が崇拝している村下孝蔵様の楽曲もよく聴いておりました。
Aメロが結構トワエモアなのですが、2度目でフレーズが変わる、リメイク版での追加フレーズ(アウトロ)だったりとAメロの3変化を楽しめるという四度進行マニアには最高の仕様となっております。
というかそれ以外のフレーズも大体四度進行なんだけどね。Aメロのバッキングギターにも注目して欲しいです、この我を見よと言わんばかりのインフレイムス感!!やっぱイェスパーは偉大。
サビメロは「合唱したい!」と言って下さる方が居るほどクサ切なくもキャッチーなメロディーなのですが、
鬼の様なオクターブ移動と書いてる自分でも意味がよくわかってないメダパニ歌詞故に人が歌うのは困難だと思われます。でも大仰って…ええな!!
ギターソロはとにかく鬼ヤバ。波平が弾けるかバカモーン!と罵声を浴びせてくるかの如きゼクエンツ地獄。ネオクラでもうクラクラよね?
はい。兎にも角にも歌謡魂。随所に見られる日本の情緒とクサメタルの味に酔いしれて下さい。
歌詞がわかりにくかったらアレなので解説すると、DVのお話。辛くてもう56しちゃいたいくらいの憎悪が渦巻き、駆け落ちのふりして56そうとするんだけど失敗。
結局男が死ぬまで人生を共にしてしまった、棒に振っちゃったっていう話。17歳の俺に何があったんだ。

6.MAGNOLIE
実はZemeth初期の楽曲だったのですが、もっと練りたかった為に一旦下げた後にFUCK YOU BITCHが誕生したことによって1stの座を譲った楽曲。偉い。
原曲はもっとキャッチーな雰囲気になる予定でしたが、ダークでシンフォニックなリフが大量生産出来た為急遽路線を変えました。
ちょっとAT THE GATES“Blinded By Fear”?という具合のリフがあるのはもうご愛嬌。個人的にはBメロ~サビの流れが秀逸過ぎてとても気に入っております。
特にサビメロはドキャッチーかつメロディアス!!初めはクリーンボイスを入れるつもりでしたが、やっぱギターが奏でた方が映えるかな?と弾き倒すことに。
直球でカッコいいメロディーだなと思います。ギターソロは三拍子になりちょっとブラダリを意識してみたのですが伝わりますかね?
キメのメロディーはサビと同じコード進行ですが、メロは個人的にはFalcomの宇仁菅さんのメタル的なイメージを意識しました。とにかくドラマティック!!
こういうのはやっぱりクサメロじゃなくて素直にカッコいいメロディー!!と呼んで欲しいです。
このサビを転調させるのはかなりズルいですよね、でもまぁZemethのサビメロ大体転調してるんですけど。。この転調サビからギターソロのキメメロに移るとこがまたあざとくて憎い!!
歌詞は世界崩壊ソングな感じ。イース8に感化されたのかな。

7.LLUVIA DE SANGRE
コンセプトは“IN FLAMESのCOLONYに紛れ込んだ迷子の迷子のZemethちゃん、あなたのおうちはジャパニーズメタル、スウェディッシュ被れ等30年早いわ国へ帰れ馬鹿野郎!!愛国心エディション”です。
多分Bメロまではコロニーっぽい感じ。あんまり疾走もせず丁寧に聴かせる曲作りを心掛けました。
こういうのが好きだろ!と言わんばかりのイントロ。やっぱ好きでしょ!
サビメロは確か原曲が16歳の時に作ったものです。凄いノスタルジックなクリシェって感じでもっとテンポを落として聴かせるのも良いかもしれない。
これを聴いて夕日の情景が見えたらあなたの勝ち。ちょっとクラシック風味なリフを経て王道進行なギターソロ。 
王道進行ってZemethではな~るべく使わないようにしているんだけどたまにはいいよね!わりと使ってるじゃんってツッコミは無しで。心はいつも純粋よ、無意識だから嘘じゃないもん。
リスナーの方からTwitter特典企画の時、サビ前の「Stab you…」がEDGE OF SANITYの「Black Tears…」っぽい!と感想を頂きまして。確かに言われてみれば!!と気づきました。思わぬ所で無意識スウェディッシュが出てしまいました。
アウトロのクリシェのギターソロは完全に即興で思いついたまま弾いています。
大体Zemethのメロディーはギターソロと言えど予め打ち込んだものに沿って弾いているのでかなりレア。
DEADLY NOSTALGIAのアウトロもそんな感じでした。泣きのソロってやっぱ直感で弾く方がいいのかな?歌詞はよくわかんない。グロいの苦手だす。

8.KILL THEM ALL WITH MELODY
こんな曲名にするもんだからSNSに出す広告の審査が通りませんでした。
コンセプトを言うならば“強リフを経た先にある壮大ドラマ”です。
曲の入りはNOCTURNAL BLOODLUST“Defect in Perfection”からアイデアを得た感じ。やっぱブラダリッシュは強い。
Aメロはとにかくメロいリフでガン攻め、イエテボリ臭い何かを挟んでAメロ、個人的にお気に入りのBメロ。「Listen to this!!!」と激おこな感じで叫んでます。
Cメロのリフと裏のヴァイオリンのフレーズはとにかく美しさを追求しました。ピアノ単体で弾いてもグッドなフレーズだと思います。
そして事態は一変、、度肝を抜く三拍子四度進行!!このサビにかけて段々と曲調が変わっていく感じ。ジワジワ刺されるような、只者ではない感じがして好き。
やはり人を56せる程のメロディーとはこういう気迫がないとダメだと思います。大仰こそ正義。 
歌詞もあたおかSF。メロディーで世界征服ですよ、制作疲れが脳を蝕むとこんな事考え出すんだから音楽って罪深い。まぁ元々脳がおかしいのは置いといて。
このアルバムの中でもベスト3に入るほど気に入っているフレーズがこのギターソロ。
少し和っぽい雰囲気で入りつつすぐさまラテンの香りが漂う。これが真夏の恋だね。セックスオンザビーチ。世界平和。
何せこのキメのフレーズがとてもつらい!!!なんなのこの泣き!!!ずるい!!!!アホか!!!!コマネチ!!!!
実はこのキメとアウトロのフレーズ、本当はサビ候補でした。でもパズルみたいに試行錯誤、当て嵌めた結果こうなったのですが本当死ぬほど練って良かった!! 
サビ、キメ、アウトロと、3度美味しい泣きメロ人生。三度の飯より好きですよねもちろん。

9.郷愁ノ悲恋歌
13歳の時に作った最強の泣きメロソング。なんでこんなのが出来たのかというと恐らく影響元はイース・オリジンの“PRELUDE OF THE OMEN”のサビメロだと思います。
あの泣きメロに感化されりゃこんなメロディーも出来る。13歳の時の自分と24歳の自分の合作。Zemethではもう何度もやっている事ですが毎回こう思います。
過去の自分のメロディーセンスは今の自分には真似出来ないし、昔の自分は今の自分の様な曲は作れない…だからこその合作、過去曲のリメイクって自分にとっては特に大切なものでもあります。
なるべく原曲を保ちつつ今の自分らしさを注ぎ込みました。
聴きどころ満載の楽曲ですね、イントロは今の自分らしく歌謡曲的なエッセンスを加え、Aメロなんかは原曲のままで、今の自分はやらないタイプですし。
サビメロが激強な理由は最初に言った通りですが、本当に13歳の自分に嫉妬する程のメロディアスさ。このサビメロは絶対に最高の形で世に出そうと思っていて、やっと出すことが出来ました。
間奏はモロ今の自分のフレーズです。速弾きとかじゃなくてドラマを紡いでいく感じ。АлсуのЯ тебя не придумалаというロシアンポップスに感化されています。
そして間奏のキメはもちろん歌謡四度進行の泣きメロ!!実は別のフレーズを使う予定だったのですが納期一週間前にこの激強フレーズを思いついて、速攻録り直しました。本当にギリギリだったけど入れることが出来て良かった…

13歳の時の自分の記憶を思い起こして書いた歌詞、小っ恥ずかしいやで。

10.SCARLET OBSTACLE
個人的に自信作の原曲のメロデス版です。ただインストとして完成されている曲にヴォーカルを入れるというのはとても至難の業。これが正解だったのかは自分でも分からない。
この曲はとにかく攻めまくりなボス戦的曲調で、どんどんギアチェンジしつつラスサビが爆発するという超展開ソングです。
常にハイテンションな奴が危ない何かを摂取したら人間ではない何かになる感じ?? ってくらいテンションが高い曲。
原曲からフレーズの変更点はいくつかあります。第一サビが大幅に変わっているというのと、あとはソロや2週目ののAメロ等細かい点です。
よりクサカッコよくを目指して。ギターソロはやっぱり鬼、クリシェで音数が多いわけで、ただそりゃあもう激烈にドラマティックに仕上がっています。
四度進行でギターとヴァイオリンとのバトルもちゃんと原曲再現。やっぱり打ち込みって楽なんですよね…
ラスサビは冗談抜きで18歳の僕が机に向かってM字開脚しながらMIDIキーボードを適当に弾いてたら出来たフレーズなのです。
まるで生物の出産の如く、 正に生命の誕生という感じ。最早此れは産声なのだろうか。メロディーは降るものか、もしくは股間から出てくるものなのか。いや、この話はこの辺で…やめようね!!
練られたメロディーとは正にこの事。さっき適当にとか言いつつちゃんと裏では努力して組み立てたメロディーなんですよ。そりゃあ何度も転調しながら魅せ続けますよ。
個人的にはアウトロにギターソロのフレーズを持ってきたのがとても正義だと思っています。泣ける展開。
僕が崇拝しているイース6の“MIGHTY OBSTACLE”から拝借したOBSTACLEを曲名に使った曲。それくらい個人的には思い入れが強い曲です。
ただヴォーカルが入ることが本当に正しい姿なのかは分からないです。しかし今後も色んな形でこのメロディーを世に広めていければと思っています。

リメイク商法もイースリスペクトっていう事で…

11.UNDER THE ENDLESS MOONLIGHT
16歳の頃の楽曲。この年はとっても作曲スランプだったのですが、狂愛ロンリネスの原曲とこの曲の原曲を作ることが出来たのは僕にとってかなり大きな収穫でした。(どちらもYouTubeで聴くことが出来ます)
イントロから激泣きフレーズでバッキングもめちゃくちゃ泣いてます。
この曲は特にゲーム音楽感が強いけど実際ゲームにマッチする感じでもなく、独特な雰囲気。僕の曲ではかなり珍しい曲構成ですね。
ただこのサビの爆発力はSCARLET OBSTACLEに負けず劣らず。このサビのフレーズは自分のメロディーセンスに大きな変化をもたらしています。
作った当時は吐き気がするほどのクサメロだと自分でも思っていました。やっぱり自分にはこういう得体の知れないレベルのクサメロが丁度いい。
実は間奏は何十回も作り直していて、最終的にこの形に収まりました。未完成の原曲は7分くらいあった気がする。
こういうどことなく幻想的な雰囲気の間奏ってZemethでは今までやってこなかったタイプかもしれないですね。
キメの最強ネオクラシカルフレーズもずっと温めていたメロディーでした。イース・オリジンの“SCARLET TEMPEST”リスペクトなフレーズ。
Zemethには沢山あるんだけど、特にこのフレーズはリスペクト度が高いかも。あと、3rdの中では歌詞も中々気に入っています。どれだけ自分が魅力的だと思っていても高望み厳禁ということ。

12.NOSTALGISM
タイトルトラックって大事じゃん、でもなんでこんなギリギリの完成になったんだってくらい制作に余裕が無かった曲。
でもなんとか火事場の馬鹿力が仕事してくれました。だって納期の2時間前に完成したような曲ですもの。
大体僕の曲の頭に出てくるピアノやオルゴールのフレーズってメインのフレーズとして使われている事が多いのですが、今作のど頭オルゴールは全く知らない子。認知はしません(?) 
意図とか何もなくただ単に入れたかったメロディー、ただいつか僕の新曲でこのメロディー出てきたら熱いと思う。姉妹曲なんて作れたらいいな。
やっぱりノスタルジアを全面に押し倒した曲なので歌謡曲臭さが尋常じゃなく、サビは軍歌っぽさすらある。
Aメロはほーーんの少しだけDEADLY NOSTALGIAを意識しています。ノスタル〇〇って曲名付いてるやつシリーズ化しようかな。
ぶっちゃけた話BメロはROUGE NOIRの没Bメロだったりします。没になった理由はとても複雑な事情があるので説明は出来ませんが、、僕が没にする理由って質が悪いとかでは決して無いです。
生まれたメロディーに罪は無いですから、ちゃんと全員認知します(?)
やはりこの曲の魅力はサビに詰まっているんだと思います。さりげなく転調しているのが良さ(Aメロも)あんまり転調されると録音が大変なんですが!
やっぱりこういうメロディアスに「ぶっ56すぞ!!」みたいな気迫があるメロディーって作るのが難しい気がします。KILL THEM…もそうだけど。エクストリームメタルのぶっ56感とはまた違う感じ。
激ロックインタビューでも答えた通り、この曲は人生で初めて歌詞先で作っていますがメロディーは歌詞に当てはめた訳ではなく、ちゃんと自由に作った後歌詞の方を調整する形にはなっています。
間奏のキメの小室進行のドラマティックなフレーズはメロディーも良いのですが、ベースちゃんもはしゃいじゃって動きまくっています。そこにも是非注目して欲しいです。
ちゃんとオキニのメロディーはアウトロにも出てくる法則に則っていますのでね。メロディー変わってるけどね…

 

 


アルバム全体としてのお話ですが、現実逃避の為に音楽に逃げるという冒頭がトラック1.ORIGINの頭のSE。
ただ最後にはNOSTALGISMのアウトロの様に美しい人生が待っています。
NOSTALGISMはZemethにしては珍しいハッピーエンドな曲なのかもしれません。
僕のメロディーで少しでも多くの人が救われるならば、どれだけ大変な制作をしなければならないにせよ僕は頑張りたいと思っています。
もちろん自分の人生が充実していないことには音楽を作るのは難しい為、自分自身の事と音楽的な事を両立させていかなければなりません。
今後も時間はかかるとは思いますが、1つでも多くのメロディーを世に残せたらと思っております。
今後の活動は自身の体力と時間との相談次第で決めていきますが、制作意欲とアイデアが尽きる事は絶対にありません。
これからの活動も注目して頂けると幸いです。

ps:ブックレットのZemeth Foreverて僕が音楽を好きになるきっかけになったマイケルフォーエバーというフラッシュのラストのオマージュです。
Zemethはまだまだ続きますけどね!

Zemeth2nd ジャケット.jpg

Zemeth 2nd Album "MONOCHROME BLOOD"

・Zemeth MONOCHROME BLOOD 解説


1.MONOCHROME BLOOD
今作のタイトルトラックは初っ端から頭に撃ち込んでやろうと思いまして、
デスラッシュタイプのツタツタかつ四度進行で攻めていくゼメスの典型的スタイルとなっています。

なのでサビメロがVALENTINE LIBIDO風だったりします。
で、今作全体のコンセプトとしてクラシック系の匂いがする曲作りを心掛けているのですが、

この楽曲はポール・モーリアからの影響も強く表れていると思います(イントロ等)
曲構成はあまり悩むことが無かったいい子ちゃんでした、スムーズに作れたかな?

比較的展開が多いのですがここら辺はすんなりハマって決まった感じでしたね。
Aメロのリフはバックのチェンバロとユニゾンさせクラシカルに刻んでいきリードギターは叙情的フレーズを奏でていますね。

Bメロはストリングスでシンフォニックで大仰なメロディー。そしてROUGE NOIRでもやった必殺"サビの二段階構え"をこの曲でやっています。
Bメロからの第一のサビは練りに練った四度進行のクラシック系ドラマティックフレーズからケツをどんどん上げていって大仰に締めた後究極爆走四度進行サビに繋がるんですね。
このサビメロと流れが出来た時は本当に嬉しかったですね。チーズ蒸しパンとかすぐ買いに行きましたもん嬉しくて。
間奏はオルガンとユニゾンさせてみたり今作でこんな感じのメロディーはよくやっていますね、からの哀愁ヴァイオリンからのトレモロリフブラストに入り得意の泣きラテンという流れ。このラテン系フレーズは13歳の時に作ったメロディーなので個人的にすごく思い入れがあります。
この系統のメロディーは音楽が楽しくて仕方がなかった時に作っていたものなので今の自分では絶対に作ることができないと思います。
アウトロの転調は結構好評みたいで嬉しいですね、やはり泣き所をガンガン突っ込んでいくのが俺流スタイルです。
曲名の由来は実生活でとあるものを見てコレや!!と思い付いたものですがアレなので言いません。が、歌詞がもうあれなんでアレです。

2.慟哭の果てに咲いた華
良くも悪くもこの曲が僕の代表的な楽曲となるのでしょうか。原曲タイトルは花でしたが、ついに華へと昇華しました。
懐かしい人には懐かしい、新規の方にもオススメの僕が16歳の時にDSのバンブラでラフを作り、

そこからCubaseで形にしていった楽曲です(公開した時は17歳)
今考えると本当にこの曲が無ければ今の僕はなかったと思います。テスト勉強から逃げてこの曲を打ち込んだ高校生の自分にマジ感謝。
実はこの海の見える街(イントロ)はいつかメロデスにしようと保管していたフレーズで、ついに2ndで夢見ていた形になったんですね。
Aメロは歌謡戦闘曲といういかにもロマサガを意識した作りなのですが、この頃の僕は本当にVersaillesやB級V系に毒されていたのでそっち系の影響が深いです。
ただバックのハープのアルペジオは思い切りイトケンを意識しています。全体的にそのアルペジオを散りばめています。
自分はシンフォニックメタルをそんなに聴かない(疑わしい)のですがとにかく大仰な戦闘曲というのを意識していた記憶があります。
Bメロもバッキングだけではなくメロディーもとても大仰です。そしてサビメロなのですが、原曲は実はボカロというジャンルへの個人的なイメージと偏見を組み込んだフレーズだったのです。
(ボカロのサビメロはキャッチーで耳に残るフレーズ→早口で細かい動きをするフレーズ。ボカロはジャンルではなく数人の作曲者の楽曲を聴くために聴いていたので他の曲を知らない)
それを個人的にネオクラシカルメタルならばこの様に変化させたほうがいいのではないか?という考えの末あの形になったのですが、正直媚びたなぁ~って感じがして個人的には作り直したかったメロディーでした。
なので後のインストリメイク版"Rosen of Sorrow"で新たに追加したメロディー(2nd版では間奏のキメ)に似せた形のサビメロとなりました。この僕の意図絶対誰にも伝わらなそう!!
Zemethではキャッチーさはあまり念頭に置かず、練りに練った細かいメロの動き、形や構築を楽しむものだと個人的には考えています。(もちろんキャッチーさも大切ですがシンプルなメロディーはあまりZemethではやらないつもりです)
話が逸れましたが、やはりこの曲の一番の魅力はアウトロだと思っていて、このフレーズを作る際"クサメタルでありがちな四度進行のギターメロを作ろう"と思っていたのですが、
予想外にこのフレーズが好きな人が多いみたいで、最終形態のこのバージョンでは"Rosen of Sorrow"でやったように何度も繰り返し転調を交えつつ最後にシンフォニックに泣きの追い打ちをかける流れになっています。
歌詞はよくわからないのです。作詞童貞だった16歳。初めての作詞だったのでネットで中二病の単語を探しまくって書いた曲です。中二病っぽい雰囲気なのに詳しくないのでエセなのです。

3.BLOODSHED RAVE
クラシカルでアグレッシヴな曲を作りたいと思っていたのになぜかイースの影響がモロに出てしまった1曲。
まずチャーチオルガンでシンフォニックに演出しリードギターを泣かせるイントロ。モロOVER DRIVEなんですよね。
というかゲーム音楽アレンジ黎明期の頃こういうギターアレンジよくありましたもんね。懐かしい。
それで激ロックのインタビューでも話したのですが、ここのフレーズをもう顔でもうこれでもかというくらい演奏しまくってた途中に北海道で大地震が起きまして、大変な事になっていました(詳しくは激ロックを参照)
この曲の特徴としては僕が大の苦手とする変拍子!!変拍子聴いたら過呼吸になるんですぼく!!(大げさに言っていますプログレ全然好きなんですけどね)
でもこのリフはこの拍子しかなかったです。最初は変拍子にするつもりはなかったのですが自然とこの形に収まりました。
それからのBメロのトレモロリフが結構ドラマティックに動くのでここが結構お気に入りポインツで、バックのストリングスのフレーズもいい味が出ていますね。
サビはBメロ同様三拍子の耽美系四度進行メロディーで攻めます。こういうフレーズは必須ポイントで、この手のメロが無いと曲を作る意味がないとさえ思ってしまう。というかこのメロディーは浜崎あゆみのVoyageっぽい感じを意識したりしなかったり。
間奏はネオクラシカルメタルを意識しており、ネオクラ系ゲーム音楽でありがちなシンセリードも使ってみたり、スウィープや速弾きを多用して展開させます。
そしてもう一つのポイントが、"突然のラテン" バックのピアノでラテン系フレーズを奏でるという完全に不意を突きに行った展開。
ここまでいくと気持ちがよくスパっとキメの四度進行がキマります。これを作るために生きているンだなぁ…
自分に変拍子の知識があればもう少し面白い展開が作れたのかもしれませんが、

拍子はゼメスをやる上でそこまで重要視しなくてもいいかな?とも思ったり。

4.PURGATORY INFERNO
第二回イントロ大選手権優勝楽曲です。いや笑うでしょこんなん作る側も。
やっぱりイントロのインパクトって大切で、下手したら楽曲に顔になると思っていて。サビと同じくらい大切だと思うんですね。(メタルだと特にそうですよね)
だからもちろん強いコード進行を使いますし、強いメロディーを使います、、、がこれは普通に作ってて笑ってしまったレベル。クリシェ進行は本当に強い。
ということでこの曲はメロスピっぽくしようと一定のテンポをキープしつつ、バッキングもズクズク刻みメロディーのみを大仰に展開させていく楽曲となりました。
ちょっと単調過ぎたかな?と思いつつまぁこれはこれでこの楽曲の個性となるだろうと思いこの様な形になりました。
やっぱりシンフォニックなバッキングにしてしまうのが僕の悪い癖ですね。もうちょいシンセなんかをアクセントに入れるのもアリだったかも。
Aメロは1stの頃から作りためていたメロで、Bメロもそうなんです。らしさ全開で疾走しました。
サビメロの歌詞の入れ方なんかが結構気に入っていまして、かなり細かく練ったメロです。そしてネオクラ全開の間奏!
やはりタッピング+チェンバロのユニゾンは最高です。ここら辺のスウィープを織り交ぜたフレーズは結構弾くのに苦労した覚えが…
キメのフレーズはもちろん四度進行。これを作るために生きているンだなぁ…(二回目)
ちなみに煉獄とかそういう事についてはよくわかりません。心中したカップルが地獄と天国に別れちゃったら切ねぇ!と思ったのがこの歌詞を書いたきっかけです。
(Zemethでこんな歌詞ばっか書きますけど僕他人の惚気の方が全然好きなんですよね、他人のプロポーズの動画とかバリ泣けますもん。 え?)

5.IMMORAL NIGHTS
えっちぃ夜っていう曲です。ちがうか。もっとムード音楽的にしたかったのですがメロの質が違いますね。
珍しくスローテンポなインスト(他の曲もインストやんけってツッコミはNG)
たまには箸休めも必要ですよね。本当は後に続くSORROWFUL WIDOWみたいな疾走タイプの曲にしようか迷っていたのですが。。。
これでもかというくらいドラマティックに展開していくのですがやはり根底はゼメス。メロディーの個性は抜かりないです。
やっぱりピアノってすごい楽器だと思っていて、どんなフレーズ弾かせてもドラマティックなんですよね、大好きな楽器です。そこにギターやヴァイオリンが加わると更に美味しくて。
間奏なんかも結構気に入っていて、いつものキメらしいキメはかまさないのですが、死ぬほどギターを泣かせてみました。
サビがとってもクラシック。が、これはバラード的な立ち位置なのでサビにのみドラムを入れてみたり、鬼シンフォニックだったり…
アウトロは即興でピロピロ弾いてみたのですが良いフレーズだったなと個人的に思っています。

6.SORROWFUL WIDOW
このアルバムの代表曲キラーチューンのひとつ。スタンダードなZemeth節かつ国産メロデスチックなナンバーです。
イントロはメロデス的なバッキングの刻みとメロディアスなリード、からの爆走四度進行イントロ!!この裏のピアノフレーズは作っていてとても楽しかった。
Aメロはクラシカルなリフでストリングスと攻めてみました。今までやらなかったタイプのフレーズですね。
Bメロはいつもの流れなのですがサビへの期待感を作りあげつつ展開していくような流れを意識し、とても強いサビメロをブチかまします。
このサビができたキッカケとして、GalneryusのWherever You Areという曲のギターソロのキメを聴き
あーこれは予想外のメロの動き方だ…と衝撃を受け、このサビメロにその衝動が活きたと思っています。
立ち位置的には前作でいうSCARLET NIGHTMAREタイプの楽曲なのですが、サビメロにその面影が垣間見えると思います。
そしてサビメロ→イントロフレーズ後のヴァイオリンのフレーズはMago de OzのLa voz dormidaの間奏をZemeth流アレンジしたものなのです(いや元ネタはバッハやんとかSkylarkもやんってなりそうですが)
その後のハープのメロは確かほたるの墓観た時に思いついたような気が。
そこからのネオクラシカルギター地獄なのですがここはもう身を任せてただただその激流に飲まれていって欲しいです。ただただクサい!
今作は間奏のキメで気に入ったフレーズをアウトロでも流すパターンが多いのですが(前作もでした)ちょっとやりすぎだったかもしれませんね。もう少しコンパクトにまとめてもよかったかも?
この楽曲は歌詞も少し気に入っています。こういうコンセプトは良いですよね。未亡人の葛藤。いや、僕こんな歌詞書きますけどプロポーズの動画バリ泣きますからね!?(二回目)

7.VAMPIRE ROMANCE
個人的大好きチューンです。もうイントロから最高潮!!ダートラのPUNISH MY HEAVENみたいなメロディーが作りたかったのです。
この曲はZemeth史上最高速度BPM278(だった気がする)です。いやもっといけるべ(重症)
早漏は罪ですが音楽に限った話速ければ速いほど男気の証となるのです。ごめんなさい嘘です。僕が一番好きなBPM160~170です。
ただそれは作る側の話で、実はリスナー目線だとBPM200台が大好きなんですよ、20代になってからメタルはクサメロ系よりデスラッシュを聴くことが多くなりましたし。
この曲は"僕による僕のための痒いところに手が届く孫の手"みたいな曲なんですよ。やりたいことたくさんやった曲です。
もちろんスピード感全開フルスロットルなのですが、美しいメロも忘れず、Aメロなんかは叙情的なリフの後ろでヴァイオリンが切ないメロを奏でていたりします。
Aメロのリフをそのままサビで引用しているのが特徴ですね。このメロディーがまた気に入っていて。リフももちろんなんですけどリードギターのメロにも注目して欲しい一曲です。
間奏は背徳的な雰囲気で、そこからのネオクラ的フレーズに続いていくのですがここら辺もまたMago de OzのVan A Rodar Cabezasを意識したフレーズになっています。そんなに似てはいないのですが!
珍しく全編英詞です!速い曲は歌っていても結構楽しいですね。

8.ANTISOCIAL DRAGONAR
本作のボス戦四天王のうちの一つ。これぞアクションRPGのボス戦って感じにしたかった曲です。
イントロから某四魔貴族風のフレーズを放ち、Aメロは世界樹の迷宮の眠らずの戦場的なコード進行を使っています。この時点でいかにボスBGMに影響を受けているかわかりますね。
歌っているパートも少なめでインストに近い感じはしますが、あくまでもこれはシンフォニックな戦闘曲メロデス。メロデス風戦闘曲かもわかりませんけど
やはり聴き所はサビ!この系統のメロディーは本当に日本人にしかできないと思っています。ただ特にZemethらしいアレンジにこだわりました。
Zemethのサビメロやキメのメロディーの特徴は尻上がりな事で、フレーズの最後を大仰に締めるという特徴があるのですがこの曲なんかは特にそうですね。もろイースの影響なのですが。
間奏は意外性を持たせるためまずピアノで始まります。昼ドラ的な雰囲気と言うべきかなんというべきか、日本人に耳馴染みの良さそうなフレーズ。
その後ギターの細かいフレーズを構築させていき疾走系のフレーズに持っていった上でドラマティックなキメの四度進行で落とすという流れ。
このキメのギターメロの哀愁も良いのですがバックのピアノがとても良い雰囲気を出していますね。MOTHER3の曲に影響を受けています。(曲名ド忘れ)
ラスサビの後にサビメロの亜種的なフレーズも出てくるのですが、やはりこの系統のメロは良いですね!

9.LAGUNA
Zemethの2ndの新曲勢の中で一番最初に出来た曲。なので去年の年末にはイントロのフレーズを公開していた。。。はず。
個人的2ndの曲単位のベスト3に入るくらい思い入れの深い曲なんですね。あおいラグーナ~と歌っているのですが僕は青色があまり好きではないのでリリックビデオが全然青くないです。残念!
なんと言ってもこの曲のイントロの泣きメロは強い!!スローテンポでガチに泣かせに来るヤバい曲です。全米もパリピもルンペンもペンギンも泣いためろでぃ。
基本的に高音グロウルが控えめで低音を軸にして歌うことを意識しました。この曲で高音はあんまりフィットしなくて、低音に時たま混じる高音が感情の抑揚を表現している…つもり
あと"Zemethとよい子のお約束事項"というものがありまして(ガバガバルール)禁止事項その3"王道進行をなるべく使うべからず"というものがありますが、
この曲のBメロはモロ使っています。というか流れ的にこのコード進行しか考えられず、、、
王道進行を使いたくない理由は結構沢山ありますが、第一の理由はZemethが目指している音楽性にあまりフィットしないという考え。大好きなコード進行なんですけどね!3rdでどうするか悩んでいます。
そして個人的第二の聴き所がやはり間奏。オーバーキルな泣きを入れていきます。ギターも泣きピアノも泣きみんな泣き…
そんでやはりアウトロで追い討ちを仕掛けるのがZemethの性。最後まで美味しくいただいてくだたい。
歌詞の内容的には海を跨いだウルトラスーパー遠距離片思いといった感じ。遠恋は気が楽でいいですよね。

10.ERSTE LIEBE
お耽美イントロからの裏切りリフ。ウラギリフとも言うべきか。2nd制作開始初期から出来ていた曲。
前作で言うとGENOCIDE MOON辺りが好きだった人にオススメです。曲の締め方が似ていますし。
タイトルはドイツ語で"初恋" あまずっぺぇ恋かこれ?ってくらいにBPMが速くて泣いちゃうもん。
なんで初恋かというと僕が敬愛する村下孝蔵様の代表曲が初恋で、間奏の初っ端のピアノフレーズは初恋のサビメロを少し意識しています。(SORROWFUL WIDOWのBメロの方が似てるやんと思う方。気のせいですよ)
実は2ndの1曲目にしようかと計画していたくらいメインリフが気に入っていました。ATGのBlinded By Fear系のリフは本当に作るのが難しい。
サビメロがちょっと慟哭のイントロに似ているのは神のいたずらのせいです。でもこのメロがピッタリハマってしまって。実はこれも高校生の頃作って保存していたメロディーなんですよね。
間奏はイースのアレンジとかにありそうなフレーズをぶっこんでみました、シンセも入れてみたり。ゼメス的ホテルカリフォルニア?とかなんとか。
メロディーが比較的キャッチーで耳馴染みが良く曲の流れも坦々と進むので聴きやすい楽曲かな?とは思います。あとはテンポが速いのが好きか嫌いかによりますね。
あとだんだん解説書くの疲れてきてふざけ始めているのは気のせいですよ。最初からふざけてるんで。

11.GOTHIC PARANOIA
2ndの楽曲群の中で一番最後に完成した曲。ヴァイオリンをフィーチャーした曲をどーーーうしても書きたくてこの曲の案が浮かびました。
特徴はいかにもゼメスらしいメロディーでヴァイオリンメインだということ。のみ…?良くも悪くもそんな感じになってしまうのですが、
個人的には最初の疾走イントロフレーズとか本当に気に入っていて間奏にキメにも使っちゃってますからね。この何回も繰り返すの前作でもやっちゃったんですけどね。
馬鹿の一つ覚えとしか言えないんですけど好きなメロはやっぱり何度も聴きたいので発作が起きてコピペが止まらないのです。
メロデスらしいリフなんかもちょくちょく刻んでいき、、ギターソロの前半はVOLCANOからの影響が大きい気がします。
間奏後の後半は調が丸っきり変わるのですがこういうことをするとレコーディングが大変になるんですよね。
でも転調しないと持病の転調痙攣が起きるのでノートを全選択してマウスを上下に上げ下げしてしまうのです。
サビは前作のLAVENDEL系のコード進行です。歌謡曲にありがちなコード進行ではあるものの、歌謡曲のメロってこんなに細かく動かないですよね?しかし歌謡曲っぽいといえばぽい。
歌謡曲っぽさってやっぱりコード進行の力が大きい気はしますね。むしろサビ以外はあまり哀愁歌謡してないですが。
アウトロで予想外の角度から新しいフレーズが飛び出してくるのもこの曲の聴き所です。
ところで転調痙攣って何~~~???

12.AZALEE
14歳のぼくが作ったボス戦メタルです。原曲の60%くらいがAZALEEに引き継がれています。もちろん20代の僕が作った新しいメロディーもあり。
時代を超えて交差する超次元メロデスストーリー"あのとき僕はデスメタルが嫌いだった" 
まさか中学生のときはこの曲にグロウルが入るなんて思ってもいなくて、インストマンセーだった僕は多分めっちゃ怒っていると思う。
14歳の確か時期は6月くらいに作った曲でそのときはあまりメロデスも好きではなく、デスボイスを克服したのが秋ぐらいでした。インフレイムスやエクリブリウムなんかのおかげで。
実は14歳~15歳の頃の僕のメロディーセンスは自画自賛するほどに僕自身好みだったんですよ。
なぜかというと音楽にドハマリしたてで探究心を常に持ち聴くのも作るのも楽しかったから。出てくるメロも自然で質がとても良く難産が少なかった。
ちょうどその頃登録してみと誘われ入ったモバゲーとかいうサイトで出会ったクリエイターミュージックという機能にのめり込んでいまして。(モバゲー版muzie、myspace)
モバゲーが僕の音楽活動の原点だったりするのです。その頃の代表曲のひとつがこの曲。
なんせサビメロの泣きメロが本当にやばくて、この曲はいつか最高の形でリメイクして世に残そうと決めていました。これで良かったのかは昔の僕が決めること。
特徴としては、序盤からチェンバロが目立っていますね。トレモロリフを交えつつ走っていき、僕好みのAメロが小室進行というパターンで。
Bメロはイトケンからの影響が強いですね。サビは当時の僕が気が狂ったように聴いていたイースからの影響が強く、イースのボス戦にこんな曲があったらいいなと考えていた記憶がある。
間奏も10年前のフレーズをそのまま使っています。意外とドラマティックなメロディー書いてたんだなぁとしみじみ。
転調のラスサビ後に謎のお邪魔女カーニバル系フレーズ(たしか18歳のときに作ったやつ)を挟み、、、
僕のお気に入りポイントなのですが、アウトロ。イースの溶岩地帯的曲調!!!!Aメロを更にアレンジしたものです。
ファルコム好きな人に伝わってほしいドラムとかモロに灼熱の死闘辺りに近く、オルガンとギターメロをユニゾンさせることで更にゲームミュージック感が増す。
あとここら辺のドラムのフィルが大好きです。アツい締め。

13.LUNATIC AND LOLITA
再生した曲間違ってませんよ、Zemethの2ndのTr13で合ってます。
やっぱりラストは予想外の曲調ではじめてみるのが良い!と思った挙句結果いつもの流れに持っていかれちゃうんですけど。
なんか本当に毎度イースで申し訳ないんですけどこの曲もイースからの影響が強いです。。。気にしないすよ!イーッスよ!って笑顔でギャグ言ってくださると気が楽です。笑いませんけど。
こういう曲の始め方をやってみたかったのでやってみた。そしてドラムの入りからの個人的に大好きな最強イントロ。90年代のにおいがする気がする
実は慟哭も同様にはじめはクリーンヴォーカルを入れるつもりで作っていた曲なのですが、
トレイラーを公開する数時間前に拙者やっぱメロデスやる!!!とプチギレてボーカルのWAV消して即興でヴァイオリンを打ち込みギターを録りグロウルを入れたんです。
今思えばなんであんなことが出来たんだろうか。 ※消した理由は激ロックインタビュー参照
ところで実はこの曲は1stの没曲だったんです。理由は"1stの路線から外れている気がしたから"多分皆様からしたら「?」となるかもしれませんが、もう1、2年練りこみたかったという理由もあります。
この曲はわりと僕の個性を詰め込めたのではないかと思います。注目のポイントはイントロ、サビ、間奏、アウトロ!割と美味しいところだらけで、
イントロは17歳の時から保存していた大切なメロで、サビは爆発力の強いメロを使いまして、サビから間奏の流れなんかも個人的な泣きポイント。
ギターソロはちょっとネオクラ風味なピロピロからのこのアルバムベスト3に入るであろう究極のクサメロがギターソロのキメで登場します。
AZALEEでも言ったようにお邪魔女カーニバル系フレーズなのですがめちゃくちゃ強いと思っています。僕がお邪魔女カーニバルしかアニメソングを知らないくらい強いです。
正直ここでもう勝ち確なのですが、ここからBメロ、サビを通りギアチェンジをしつつのアウトロ。これのために2ndを作ったといっても過言ではないかもしれないです。
それくらいこのメロには深い思い入れがあります。B.B. -Evolution-というビッグブリッヂの死闘のアレンジがあるのですが、系統としてはこれのラスサビ辺りのメロに近いと思っています。
メタラーにわかりやすく言うならばJudas PriestのFreewheel Burningの間奏のかっこいい小室進行のメロ(僕的にはこの系統だと思っています。伝わらなかったらごめんなさい)
ここのメロは本当に自分自身聴いてても泣けるレベルで好きなんですよ。どうしても形にしたくて。
スウィープと速弾きのフレーズも交えつつ転調していくのですが、ここでダメ押しのヴォーカルが入るフレーズ。昔よくやってた手法で最後の最後に真のラスサビが来るという流れです。そして2ndの幕が閉じるわけです。

ここまでご覧いただきありがとうございます。
来年はついに平成が終わりますね。僕は平成6年に生まれついにその年号が終わるわけです。
次のアルバムではこの時代に僕が今まで見てきた情景、僕の経験。僕のすべてを今まで作り溜めていた強力なメロディーで表現します。
...To Nostalgia...

 

Zemeth 1st Album "ROUGE NOIR"

・Zemeth Rouge Noir 解説

1.VALENTINE LIBIDO
Zemethのアンセムともいえる代表曲です。
メロディックデスメタルの基盤を持ちつつそこにラテンやクラシック、ムード歌謡の要素を入れたらどんな楽曲になるかという試験的な楽曲でもあります。
元々のコンセプトはボス戦ネオクラシカルメタルだったのですが、サビメロが降った瞬間全てのコンセプトを変えました。
この曲のプロトタイプを二種類YouTubeで聴くことが出来ますが、試行錯誤したんだなっていう形跡が見られますね。イントロや間奏は50回以上作り直しています。
最初のバージョンはお耽美な要素が皆無なのですが、作り込むうちにゴシック色まで出てきて一体これは何というジャンルなのかという感じです。
オホーツク海をイメージしたイントロのピアノから始まり爆走するこの楽曲ですが、聴きどころはサビメロとラスト付近の四度進行の嵐ですね。
サビメロは1ループ目と2ループ目のメロディーが少し違うんですよね。これが結構重要なポイントで若干メロに色気が出るんですよ、
歌詞の内容が“不倫”なのでいかに妖艶なメロディーを組み込めるかが肝でした。
そしてサビメロにはシタールを混ぜてます。オリエンタルな雰囲気も出てきます。
まるでボスラッシュの様なアウトロ付近は本当に自分で作っていて感動しました。この様な楽曲が新しいスタイルとして確立できれば嬉しいですね。

2.LAVENDEL
2017年4月。13曲全てが完成して全てを見直した結果一曲どうしても納得出来ない楽曲があって、
むしゃくしゃした勢いで1日で作曲、2日目に歌詞、ヴォーカル、3日目にギターを録り始めたという僕の渾身の勢いメタルです。
その勢いの通りサビメロからの爆走が心地よいですね。ドラマティックな楽曲とは何かと自分に問いながら作った楽曲です。
短期間ながらも細部までメロディーの隙を埋めていきました。その結果間奏キメ&アウトロに出てくる四度進行メロディーが出来上がったんですね。
間奏はほぼ四度進行で流れを作っているので少し無理やり感も否めないですが、キメのメロでガッツリ仕留めにいきました。
正に美旋律というのが相応しいBメロはとにかく心に訴えかける様な切ないく儚いフレーズです。これはクリーンで歌ってもイケそうです。
何と言ってもサビメロの疾走感が魅力なのですが、
"疾走歌謡曲"というのを意識した結果僕の過去曲"儚き雪月花の貴方"という楽曲のサビメロに少し似てます。というか寄せました。
ラベンダーの花言葉はDevotion(献身的な愛)です。また貴方が私を愛してくれるのを待ってるよ。っていう歌詞です。
初っ端ドイツ語をブチかますのも特徴です。タイトルもですね。

3.MIDNIGHT DEFLORATION
15歳の時に作った楽曲のフレーズのリメイクやオマージュ的な要素が含まれたこの楽曲は
正に今は亡き(?)クサメロが熱かった頃のイースミュージックを連想させますね。
それもその筈、そういう音楽を僕は求めているのです…
気に入っている箇所は、Aメロ、間奏~間奏のキメメロ(ここが15歳の時に作ったフレーズ)です。
Aメロはとにかく練りに練ったというのが聴いていてわかると思います。もう一音でも音符をずらせない様なヤバメロです。
間奏もMIDI全盛期の頃のゲーム音楽のアレンジみたいな間奏ですよね、わかる人にはわかると思います。
キメメロは言うこと無しですね!胸を熱くさせるのはこういうボス戦系メロディーとロマンなのです。
意図的ではないですが全体的にゴシック色が色濃いですね。イースっぽくもあり耽美系にも近いものを秘めている楽曲です。
正直PSG音源で作ったデモがめちゃくちゃクサいのですが(Soundcloudで聴けます)、重い憂鬱感を帯びた雰囲気を感じとれますでしょうか?
曲名はこれ本当に酷いんですが、真面目にDEFLORATIONって検索しないでくださいね。絶対ですよ。(上島)

4.ABSOLUTE PARANOIA
TBDMとかDISMEMBERみたいなメロいリフが好きなので、どうにかアグレッシヴかつ美しいリフを作れないかと試行錯誤の上完成した楽曲。
実はデモ自体は2日くらいであっさりと作り上げたものです。印象的なメインリフは本当にクールです!
始めはスウェディッシュデスメタル系の音作りにしようと思ってシンセは入れてなかったんですよ。
でもストリングスを入れても悪くないなってことでこういう形になりました。迫力が増した気がします。
とにかくアグレッシヴかつ攻撃的な楽曲にしたかったんですね、ただメロい要素も持ちたくてサビとか中間のフレーズはIN FLAMES系のメロディーを組み込みました。
でもサビも勢いで殺しにかかるイメージです。中間のメロディーは完全にDark Moor監督のアレと鏡の中のアレとMOTHERの友達になるBGMを全部足した感じですね。
アウトロはちょっと味を変えたくて重くて鬱な雰囲気を表現しました。

5.ROUGE NOIR
タイトルトラックなのですがアルバムのコンセプトになってるわけでも、タイトルと歌詞がマッチしているわけでもなく。
ただ単に赤黒が好きなのでこのタイトルになりました。デモ段階での仮タイトルなんか"スペルマ"ですよ。
タイトルトラックが精子に決定していたら人間性を疑いますね。歌詞の内容はおたまじゃくしが一切登場しない百合歌詞です。
楽曲についてですが、とにかく殺傷力の高いドラマティック音楽という感じです。目まぐるしく展開していく内容ですね。
着目すべきフレーズはAメロからサビまでですね、Bメロ~サビまでは曲も歌詞も19歳の時から暖めていたフレーズです。
ここは絶対クリーンを入れようと思っていたので、グロウルの邪魔しない程度に入っているのがわかると思います。
完全に計画的な作り方をしていった楽曲なので、個々のフレーズにそれぞれの色があって良いですよね
(四度進行キラーイントロ→シンフォニックブラスト→四度進行歌謡曲Aメロ→ドラマティックBメロ、Cメロ→ボス戦サビ…的な)
とにかくサビを聴いてほしいです。ボス戦系のメロディーにシタールを被せる様になったのはこのフレーズがきっかけです。
このサビメロはシタールあってこそのクサメロだと思っています。凄まじいほどの異臭を放っています。
強いて言うなら、このサビは歌詞無しのパートがあった方がじっくり聴かせる事が出来たのかなとは思っています。
アウトロはAメロを持ってくるという過去にもやってるパターンですが、歌謡曲系楽曲って意外とこれがマッチしているんですよね。
というかアウトロに四度進行のAメロ持ってくるとかマジで本当に卑怯なんでもっとやりましょう。

6.BLOODY FROZEN COSMETICS
2014/10/07公開のデモ音源があります。この日は足の手術を受けてから数日後なのです。つまり入院中です。
とにかくストレスフルな環境だったのですが、丁度その頃メロデスをやる意志が固まってきていたのでこの曲を作りました。
メロデスってどんな音楽?と自分に問いかけつつチルボド的なリフ、シンセアレンジとか、インフレ、アチエネ系の泣きのギターとか、
視点を変えてシンフォニックブラック的な要素を入れエモい要素あり同人音楽的メロありと、まぜまぜした中いかに個性的な楽曲を生み出せるかに挑戦しました。
その結果クサメタルのおいしい所取りみたいな曲になってしまったわけです。
気に入っている点は中間のサンホラがトチ狂ったみたいなフレーズと、Serpent系の四度進行キラーフレーズです。
前者はBPM160に落としたら完全にその手の同人音楽系楽曲になってしまうんですよ。かなりキャッチー。
後者は完全にこの楽曲の心臓部分です。このフレーズ無しにはこの楽曲の完成は有り得ません。本当に降って来てくれてありがとうクサメロです。
歌詞もコンセプトも曲名もボロクソ意味がわからないです。
表向きは造語で歌ってますよっていうアレなんですけど、ギャオギャォヴェェって叫んでるだけです。インストでよかったのでは??

7.FATEFUL DESPAIR
THE 歌謡メタルなのですが、肝の部分はSERPENTからの影響が強いメロスピデスです。
この曲はとにかく形を変えて悲しくて悲しくてたまらないイントロを魅せるという役目があります。
3段階のフレーズが雪崩れ込むこのイントロは本当に切なくて美味しいですね。ダサかっこいい最初の歌謡フレーズと
次のヴァイオリンによるクラシカルで耽美なフレーズ、そして続くギターの四度進行泣きメロ。これはかなりキますね。
Bメロ~サビがかなりドラマティックなのですが、BメロなんかはかなりSERPENT臭いですよね。
コード進行を変えないで展開していくBメロからサビって意外に難しいと思うのですが、この流れは自然かつ大仰でかなり気に入っています。
間奏は丁寧に暗い雰囲気を維持した展開を意識しています。正に深い悲しみという感じですね。
歌詞的には歌詞中で視点がバラバラになってしまうのですが、基本的には愛玩動物に関する歌詞です。
語彙力が無いので深いメッセージを込める事はできませんが、FATEFUL DESPAIRという重い生涯を背負った生き物がこの世には居ます。

8.GENOCIDE MOON
個人的にかなり聴き込んだナンバーです。この疾走感はクセになります。
Zemethの楽曲の中でもわりとメロデスらしいチューンです。メインリフが本当に切なくて気に入っています。
この曲実は収録するかしないかかなり悩んで、かつボツ曲の塊なのですよ。
前半と後半のフレーズが違うのは、後半に"緋葬(DEMO)"という別のボツ曲を入れたからです。
その曲は実はクリーンボイスで引っ張っていく曲だったので、メロディーがかなりV系チックでキャッチーです。
まずイントロでブラストかましてドラマティックなストリングスを入れました、ここでかなり心が持っていかれる気がします。
自分ではかなり個性的なリフだと思っています。バックのストリングスがとにかく大仰でリフは鋭くという感じです。
1つ目のサビはイースのボス戦風のギターフレーズに90年代J-POP系メロディーのストリングスを重ねました。結構クールです。
そして後半はドラマティックな2つのフレーズを堪能できます。元々クリーンボイス予定のメロディーだったのですが、
メロデス感をアピールしたかったのでグロウルでメロディーをなぞっています。
ボツ曲"緋葬(DEMO)"のイントロにする予定だったリフが中間部分に入っているのですが、これがまたかっちょいいフレーズで気に入っています。


9.SCARLET NIGHTMARE
RYOJI"GYZE"さんがギターソロを提供してくださったこの曲。デモの段階でかなりGYZEを意識していまして、
そのデモをRYOJIさんに送った結果かなり気に入ってくださったので後にこの曲でゲスト参加して頂く事を決めたんです。
実はデモの段階でサビメロが無意識でSERPENTの某曲にガチ似していたので、サビメロは4回くらい作り直しています。
それでそのサビメロのピアノフレーズから始まるイントロ。そしてそこから続く疾走フレーズがかなり大河ドラマっぽくないですか。
Aメロが寒々しく正に蝦夷メタルという感じで良いですよね、ウクライナのメロスピ(限られすぎ)からアイデアを得ました。
個人的な聴き所は間奏ですね。RYOJIさんのテクニカルかつクールなソロ。ここはバッキングを送ってそこにソロを被せて貰いました。
RYOJIさんもよく使われるコード進行なので、結構GYZE的な色もありつつ、バッキングのピアノやストリングスでZemethらしさを出しました。
そこからの圧巻の転調四度進行地獄はかなりドギツく脳を抉ります。これを聴け!と言わんばかりのしつこさが伝わりますか?
この間奏の展開は本当に良く出来たと思います。

10.FUCK YOU BITCH
ひでぇ曲名ですね。この曲は色々な意味でアルバムの流れ、雰囲気を変えていると思います。
コンセプトとしてはストレートにV系メタル+シンセサウンド押しという感じですね。
リフ自体は往年のメロデスって感じなのですが、濃い目のシンセリードを重ねる事によってまた違った雰囲気になったと思います。
サビでクリーンヴォイスっていうメロデスをどうしてもやりたくて即興で作ったのです。
実はヴォーカルは"ほぼ"1発、2発録りです。なので若干至らない面もあるのですが、勢いを優先したかったので良い結果になりました。
まずAメロメインリフについて、AT THE GATESの某リフにいかに音数を増やして自分流にするかという挑戦的なリフです。
サビメロはとにかくキャッチー&メロディアスですね。その流れでの間奏のキメフレーズもかなりの泣きメロです。
そして裏で攻めまくっているシンセリードのフレーズにも注目して欲しいですね。わりとゲームミュージック臭いです。

11.DEADLY NOSTALGIA
正しく哀愁歌謡メロディックスピードデスメタルという言葉が正しく合っている様な楽曲です。
全編キラーチューンというコンセプトの中でも群を抜いてその頭角を現していると思います。
この泣きに泣いたサビメロはZemethの起源です。このメロディーが無ければZemethは存在していないです。
まずイントロ。これはムーンライトなレジェンドっぽいいかにも少女のヒーローが登場しそうなお耽美フレーズですね。
Aメロは日本情緒溢れる哀愁歌謡メロディー、日本人ならばノスタルジーを感じるフレーズでしょう。
サビメロは本当にイース愛に溢れたフレーズだと自分でも思います。アクションRPGのボス戦で使えばかなりクールな爽快感を感じられるでしょうね。
このサビはメロデスだからこそ活きていると思うのですよ。というかギターで奏でてこそのメロディーだと思います。
ギターとシンセを交互に食らわせてコ○ギョ風のタンゴ風歌謡曲フレーズ(個人的に大好き)そして泣きメロ連発の間奏。
これは僕の昔からのスタイルを受け継いでいる感じがしますね。また、この流れはブラジルのアレグロというバンドのオマージュも込められています。
どうしてもサビメロをピアノで聴きたかったので、イントロとアウトロで悩んだ末にアウトロに挿入しました。この選択は良かった。
追い討ちを掛けるが如く泣いているピアノ、ストリングスとギターに注目してください。そして泣きましょう。

12.ROSEN BLIZZARD
これぞZemeth節!と言わんばかりの四度進行連発ソングです。お決まりのパターンですね!
いかにクラシカルなフレーズで攻めていく事が出来るか、極限まで練りに練った楽曲です。
サビメロはヒロイックでボス戦向きなメロディーですね。イース……やなぁ。
この曲は間奏が一番ピロピロしています。四度進行のフレーズは初期ガルネリウスを意識しています。
ジャパニーズクサメタル好きならば反応すること間違い無しでしょう!
からのクッソスウィープ地獄は正直かなり苦労したフレーズです。バックのストリングスのメロも聴き所ですよ。
楽曲に埋もれた聞き取れない語りパートはB級の証。終焉に向けて突き進む美メロに酔い痴れて下さい。

13.MELANCHOLIA
これうちのばあちゃんが「何言ってるかわからんけど良い歌だべさ」と言っていたので、名曲です。
最初は眼中に無かったミドルテンポのしっとりナンバーなのですが、
一番最後にそんな曲あったらいいなっていうノリ。本当にノリで作った曲です!!
病的に悲しいイントロからのAメロは自分で作っててガッツポーズもんでしたね。
基本的に基盤にはサーペントの魂が宿っているのですが、これはかなり自分らしさも出せた気がします。
特にサビですね。80年代の香りがしたならば涙も自ずと流れるわけですよ。
若干、"走るな…走るな…"と自制していたカウパー臭い楽曲の流れでしたが、間奏のキメで走っちゃいました。疾走は正義…
この曲はピアノバージョンなんかがあっても良さそうですね!メロディーの良さが引き立ちそうです。
歌詞なんかもありのままの気持ちを表現したので、曲名通り憂鬱です。

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